「どうしたの?さっきから何か変」


「ははっそう?」


「三日酔い?」


「まさか、違うよ」


「そう?」


沙菜はクスッと笑って仕事に集中する


私はとてもじゃないけど


集中できない


何か沙菜に悪いことしてるみたいで


でも沙菜のために


やるしかない


沙菜が事実を知る前に












今日は夜になるのがすごく長く感じた


会社の前に悟の車


私は車に乗り込んだ


「行くぞ」


「うん」


琉生くんの会社から少し離れた場所に車を停めた


心臓がバクバクする


「人の尾行ってこんなに緊張するんだね」


「あぁ、かなりヤバいな」