そうして、悩みふけ、
机には何も書かず…
というよりは
何も書けず、
静かに授業を受けていた。

やがて…、

キーンコーンカーンコーン…―。


授業の終わりを告げるチャイムが、校内に響いた。


「―椅子を上げてから戻って下さいね〜」

先生の一言で、一斉に
木材の椅子が上げられる。

ガタガタと、耳障りな音。


あたしは、
返事を書いていないまま
机に椅子を乗せた…―。