「それ、なに?」

「これ?ケーキ!俺買ってくって言ったじゃん?」



え…本当にもってきてくれたんだ。


あんなの、冗談だと思ってたのに。



「ショートケーキ!杏ちゃん食べれる?」

「…食べれる」

「僕も食べれるよ!」



隣にいた慶樹くんが、目を輝かせながら言う。


ケーキに反応したな、絶対。



「うし!じゃあ早く行こ!」

「ちょ、待ってよ。今から買い物するんだから」



すでに買い物カゴにお菓子がいっぱいの宇野くん。


私は今日の夜ご飯の買い物もしなきゃなのに。


ちなみに今日のメニューはハンバーグ。


クリスマスイブだしね。


チキンは明日の夜食べるんだ。



「俺もうお菓子決めちゃったよ」

「知らないよ。慶樹くん、宇野くんと一緒にお菓子選んどいで」

「わかった!」

「好きなの選んでいいんだからね」



慶樹くんを宇野くんに任せて、私はようやく買い物スタート。


なんか、ここまで長かった気がするのは気のせいかな?