「な、なんでいるのよ!?」
なぜか、宇野くんだったんだから。
なんで、私の地元のスーパーにいるの!?
しかも何か、大荷物だし…
「杏ちゃんち行くのに、何かお菓子買ってこうと思って」
…やっぱり私の家来るんだ。
すでに勝手に行くって決めてるしね。
…まあ、いいんだけど。
「杏姉、この人だれ?」
「ん?あー宇野くん。私の友達」
「宇野春斗!よろしくな」
「慶樹くんって言って、お母さんの友達の子どもなの」
気が合うのか、宇野くんと慶樹くんはもう打ち解けていた。
スーパーの入口で、好きなお菓子について話してる。
知らなかった。
宇野くんって、子どもとあんなふうに話すんだ。
それにしても、その荷物はなに?
荷物っていうより、箱?
なんだろ?