「いいじゃない。実は宇野のこと気になってるくせに」
「!?」
まさかの美保の発言に、思わず手に持っていた肉まんを落としてしまった。
うそ…美保、気づいてたの!?
「あーあ、もったいない」
「べ、別に気になんてなってない」
「何言ってんのよ。肉まんが何よりの証拠でしょ」
私は地面に落ちて中身の飛び出た肉まんを見つめた。
「文化祭あたりから、杏宇野ばっか見てる」
「うそ!?」
何それ!?
私、無意識にそんなことしてたの!?
「本当。すぐわかったわよ」
嘘でしょ…
全然気づかなかったよ!!
っていうか、もしかしてそれ宇野くんも気づいてたり…しないよね?