アレというのは、きっと小林くんが持ってるピンクの紙袋のことだろう。


そんなに悪いものが中に入ってるの?



「とりあえず止めなきゃ!」

「どうやって?」



どうやって、って言われても…


美保は昔から怒るとすっごい怖いんだ。



「浮気しといてノコノコやってこれるなんて、大した度胸ね!」

「だからさっきから浮気って何?俺、そんなのしてないんだけど」

「キー!しらばっくれないでよ!」



普段、おっとりしている小林くんも、今日はさすがに機嫌が悪そうだった。


もう、この2人絶対仲良くやってけると思ってたんだけどな。



「ストップ。もう終わり!」

「杏、邪魔!入ってこないで!」

「西浦さんには関係ないから」



ガーン!


美保はともかく、小林くんまで…!!


せっかく止めに入ろうと思ったけど、もうそんな気力ありません…!!