「え…じゃあなんで文化祭のとき…」
「文化祭?」
「2人でいたじゃん。手繋いでたし」
ああ、そっか…
土屋くんには会ってるんだっけ。
なんで?って言われると、正直困る。
あのときの感情をもう一度思い出すのが難しかった。
言葉で表すのが難しいんだ。
「なんであのとき宇野と一緒だった?」
「え…なんでって、言われても…」
言葉にできない私は、俯いてミルクティーを握りしめた。
そんな私を見て、土屋くんが大きなため息をつく。
「西浦さんって、流されやすいよね」
「え?」
「何か頼まれても断れないタイプでしょ?」
何も言い返せなかった。
確かに、土屋くんの言ってることは正しいから。
ちゃんと意思表示できないから、宇野くんに付きまとわれてたんだもんね。
だけど…