「杏さ、文化祭どうだった?」

「…は?」



なぜ急に文化祭?


もう1ヶ月も前の話なんだけど…



「楽しかった?宇野と1日一緒だったじゃん」



それは、確かに楽しかったけど…


私は文化祭の日を思い出していた。



「杏、顔赤いよ」

「えっ!?」

「ずっと聞こうと思ってたんだけどさ、宇野と何かあった?」

「え、な、何かって?」



私は両手で頬をおさえて聞いた。


赤いって。 なんで、なんで。



「あの日あたりから、宇野って聞くと妙に反応するようになってるのよね」



うそっ!?



「だから何かあったのかなって思ってたんだけど。違う?」



何かって言われて、思い出すことといえば…


…やっぱり、アレしかない。