別に宇野くんに言う必要、ないよね?



「なんで宇野くんに言わなきゃなの」



私がそう言うと、あっそと言ってそっぽを向く宇野くん。


…また?


宇野くん、子供すぎじゃない?


すぐ機嫌悪くなるし。


それも、いつも理由がわからない。



「素直じゃないわねー本当に」

「うっせ」

「聞きたいなら素直にそう言えばいいじゃない」

「黙れお前は」



そう言って宇野くんは近くにあったクッションを美保に投げつけた。


あ、そのクッション…



「ちょ、投げないでよ」

「お前、ピンクってガラじゃねぇだろ?」



宇野くんは美保が手にしたクッションを指さして言う。


ひどい。


だってそのクッション…