「はあ。せっかく譲ってやるのに何だよその態度は」
「は?譲るって何をだよ?」
「鈍いねえ、全く」
今度は綾部くんが宇野くんを挑発するようなことを言う。
相手にしなきゃいいのにって思うのは私だけ?
「宇野、大人気ないわよ」
「るせ」
「綾部が大人に見えるわ」
いつの間にか綾部くんお店の中に戻っていて、私たちも近くの公園に行くとこになった。
っていうかさっきから思ってたんだけど…
「花火多くない?」
「え!?そうかな」
「さすがに買いすぎなんじゃ…?」
「ごめん…」
小林くんは私の言葉を聞いて、あからさまにショックを受けていた。
え、何もそんなにショック受けなくても…
「ちょっと杏!司いじめないで!」
「え!?い、いじめてないよ!!」
「いくら杏でも許せない!」
小林くんのことでぷりぷりしてる美保は本当に可愛い。
でも、本人に言うとまた怒るから内緒にしとこっと。