「うっしゃ!」

小さくそう呟いて電車をでた。





【若葉高等学校】

「うわ~…やっぱでかい。」

何度か見に来たけど、やっぱり大きい。
私立ってこともあってすごい。

必死に勉強頑張ったかいがあったな…

そう改めて感じる。

一年生の靴箱は、ロッカーみたいに開けるやつだった。
中学校は、木の思いっきり中が見えるやつだったから個別ロッカーみたいで感動した。


「…一年A組…えっと…ドコ?」


迷った。完璧に…
靴箱まではよかったけど校舎内は、これでもか。ってほど広く一年の教室がない。

地図には、この辺って書いてあるんだけどな…


「お前もしかして新入生?」

「ん?」

後ろで声がしたからちょっと控えぎみに振り返る。もしあたしじゃなかったら恥ずかしいし。

後ろには、超イケメンがいた。
いや、言葉でなんて表せばいいのかな…
ただわかることは、今まで見てきたイケメンとか言われてたやつなんか天と地の差。アイドルと屁の差。

本物のイケメンだ…。

さらさらと思われる茶髪が美しいです。
目はシャープに決まっていて、顔立ちは整ってるし、背はあたしより高い。

まぶしいですぜ兄貴…


っとまあ誰に言ったのかと周りを見るが誰もいない。

でもあたしはこんなイケメンに話しかけられるわけがないから右足を後ろにさげ、くるっと回る。