「で、車どこ?」

「あっち」

薮は、玉森に背中を向けて

スタスタと歩き出す。

「あ、ちょっと、

はえ〜よっ!

これ重いんだからさぁ」

玉森は、スーツケースを

力任せに引きずり

薮の後を追う。