……お前……みきに何言ったんだよ……。



僕は美咲を睨み付ける。



彼女は焦って顔を横に背ける。



ふ〜ん
みきって名前なんだ〜。彼女は自分から帰るって言って帰ったよ?
私は、別に何も言ってないし〜!



子供が、拗ねながら言い訳をするみたいに、美咲は早口でしゃべった。



別にいいじゃん。ナンパに付いて来ただけの女でしょ?



そう言いながら、彼女は僕に着替えをわたす。



早くご飯にしよ?



作ったようにニッコリと笑った。





……冗談じゃない……。





バサッ!





僕は美咲から渡された着替えを、床にたたき付けた。





さっきの笑顔から一転して、一瞬、美咲の顔は凍り付いた。