……うまい。

ほんと?やったぁ!



彼女は無邪気な笑顔になる。



…ほんとうまい。なんかすげ−しみる。


僕は心の底から、落ち着くことができた。


よかった〜!いっぱい食べて!



僕はお粥を全部食べ、風邪薬を飲んだ。



私、テレビでも観てるわ。



僕の額に、濡れたタオルを乗せて、彼女は言う。



…でも…君のほうが疲れてるだろ?

大丈夫!私、結構体育会系だから!

へぇぇ〜。そんなふうに見えないなぁ。

小中高校とずっと陸上やってたんだから。

へぇぇ〜!

ずっとレギュラーで、大きな大会でも、いいとこまでいったんだから!



それから、彼女は高校の合宿がどれだけ厳しかったか、後輩の女の子から告白されるくらい男の子っぽかった事などを楽しそうに話した。

聞いているうちに、僕のまぶたは重くなっていった…………



僕は、この時彼女をひとりにして、眠ってしまったことを…………






今でも、とても………後悔している。