「ね、アキラ、大丈夫?」
「ああ、半分しか飲んでないから大丈夫だ」
小さな小さなやり取りのひとつひとつが、どうしてこんなに幸せなんだろう。誰かを好きになるなんて当たり前のはずなのに、今のあたしはそんな当たり前がとても幸せで嬉しい。
「ヲトメ」
「うん? なに」
「お前はそのまんまでいい。俺が守ってやる。どんな悪意からもな」
身体の芯が火照る。そして同時にその悦びに震えた。好きも愛しているもない、そんな言葉なのに。
「あたし、邪魔にならない……?」
「邪魔ならここに連れてこねえよ」
「うん」
あたしも、あなたを守るよ。あたしに何ができるのか分からない。むしろ何もできないかもしれないけれど、あたしもあなたを守る。どんな悪意からも、軽蔑からも、不幸からも。
視線が絡んで、あたしはアキラに笑顔を向けることができた。もう俯く必要なんかない。あたしはあたしとして、アキラと向き合えばそれでいいんだ。
こんな幸せ、生まれて初めてだった。
あたし、幸せ。
「ああ、半分しか飲んでないから大丈夫だ」
小さな小さなやり取りのひとつひとつが、どうしてこんなに幸せなんだろう。誰かを好きになるなんて当たり前のはずなのに、今のあたしはそんな当たり前がとても幸せで嬉しい。
「ヲトメ」
「うん? なに」
「お前はそのまんまでいい。俺が守ってやる。どんな悪意からもな」
身体の芯が火照る。そして同時にその悦びに震えた。好きも愛しているもない、そんな言葉なのに。
「あたし、邪魔にならない……?」
「邪魔ならここに連れてこねえよ」
「うん」
あたしも、あなたを守るよ。あたしに何ができるのか分からない。むしろ何もできないかもしれないけれど、あたしもあなたを守る。どんな悪意からも、軽蔑からも、不幸からも。
視線が絡んで、あたしはアキラに笑顔を向けることができた。もう俯く必要なんかない。あたしはあたしとして、アキラと向き合えばそれでいいんだ。
こんな幸せ、生まれて初めてだった。
あたし、幸せ。