ぱしっ



「!?」


不意に頭に衝撃を感じて、顔をあげた。



黒いメニュー表が私の頭に乗せられている。



「だーかーら!今返事いらないって。」


メニュー表を押し退けると、そこにはいつもの航太くんの笑顔があった。


「何か飲む?」


くしゃりと皺を寄せて笑う目元を見ながら、私の心は複雑だった。