料理はヘルシーなはずなのに、しっかりと味がついていて、お酒も進む美味しさだった。
落ち着いた雰囲気の店内は、茶色を基調としている。
観葉植物がたくさんあり、それが各テーブルをうまく目隠しするようになっていた。
カップルが多いのも納得。
美味しい料理にお酒。
素敵なお店。
テンションも上がり、お酒も入って気持ちよくなっていた私は、普段よりかなり大胆になっていたのだと思う。
「航太くん、なんでこんなに私に優しくしてくれるの?」
なんとも直球な質問をしてしまった。
ビールグラスを持ち上げた航太くんの手が止まる。
「‥あ、えっと‥」
言った後で自分の発言の大胆さに気付いて赤面した。
「ごめん、聞き流して!」
恥ずかしくて顔が見れない。
「・・・・・。」
しばらく無言が続き、私は激しい後悔に襲われていた。