「‥え?」


俺とのこと。

ってどれだろ。

知り合いってこと?

二人で飲みに行ったこと?


そもそもなぜ秘密にしないといけないんだろう‥。


考えこんでいると、

「ごめんな」

優しい声色にもどった航太くんの声がした。

「アイツとはちょっと色々あって。」

苦笑しながら、もう一度、ごめんと呟くのが聞こえた。

「‥ううん。」

なんだか釈然としないけれど、私だって徹平とのことを聞かれたくなくて、誤魔化したばかりだ。

これ以上訊くのはやめにしよう。


「食べよっか?」

航太くんに焼き鳥ののったお皿を差し出すと、
笑って頷いてくれた。

その後はお互いにこれまでの話題にふれることなく、
他愛もない話で笑い合った。