一週間が始まれば、慌ただしく毎日が過ぎていく。


週末には4人のお花見がある。

金曜日に残業を残さないためにも、普段以上に働いた。


連絡先を交換したものの、航太くんからの連絡は一切なく。

週末を迎える頃には、そんな出来事はすっかり頭から消えていた。




金曜日。珍しく定時に退社できた。


これなら、明日の飲み会の買い出しに行けそうだ。


明日の朝に行ってもいいが、今日の間に買っておけば、明日の午前中は掃除ができる。


普段からそれなりに掃除しているつもりだけど、明日は徹平が来る。

特別綺麗にしておきたい、と考えている自分に、なんだか切なくなった。






駅前のスーパーで、鍋の材料を買う。


白菜、豆腐、ねぎ、菊菜、餃子、牛肉。

〆に入れる麺。


このメニューも4年間変わらない。


しいたけは琢磨が嫌いだから入れない。

初めての花見の時、これが原因でみちると琢磨がケンカになり、スーパーの中で冷や汗をかいた。
(みちるはきのこ類が大好物なのだ)


結局しいたけは断念し、かわりにえのきとしめじが投入されることになった。


しめじをかごに入れながら、思い出して笑ってしまう。



初めての時こそ、明るいうちから4人で買い出しに行き、
昼間から飲んで食べて騒いだものだが、

年数が重なってくると、男性陣は土曜日も休日出勤になり。

今では、みちると私で昼過ぎから下ごしらえや準備をして、男性陣が夕方に合流する、夜桜飲み会になった。