「酔っ払いの言うことなんか気にしないでね」
なんだか恥ずかしくて笑って誤魔化す。
「航太くんもモテるんだよね?」
みちるが今度は航太くんに絡み出した。
「かっこいいしスポーツできるし!
私、何人も紹介してーって言われたことある!」
興奮気味に言うみちる。
「俺は?
俺も紹介してーって言ってなかった?
琢磨くんかっこいー!とか!」
「ない。
あ、すみませーん。梅酒ください!ロックで!」
「即答かよ‥」
しゅん、とうなだれる琢磨。
「まぁまぁ!
あ、琢磨!焼酎のおかわり頼んだら?」
「おっいいねぇ!
俺も次はロックにしようかな~♪」
「水割りにしときなよ。
本気の酔っ払いになったら置いて帰るからね‥」
みちるも琢磨もお酒が大好きで、飲み出すと止まらない。
その後の面倒をみてるのは誰かわかってんのかなぁ・・・。
「俺が連れて帰るから安心して」
航太くんが苦笑しながら言ってくれる。
「そっか!今日は航太くんがいるんだ!」
他にも面倒みてくれる人がいるなら、飲み会も悪くないな。
「じゃあ飲んでいいよな?
黒霧のロックで!」
嬉しそうに注文する琢磨を見て、これは間違いなく潰れるな、と確信した。