「なんで‥!?」
ドリンクが充実していて、料理もおいしいと有名な居酒屋。
6人がけのテーブルがある個室に入るなり、私は固まった。
「よぉ、久しぶりだな~」
右手を挙げ、にやりと笑うのは‥他でもない、琢磨だ。
「ちょっとみちる!なんで琢磨がいるのよ!」
さっさと椅子に座ろうとしていたみちるの腕を引っ張る。
「航太くんにメンバー集め頼んだら、琢磨もついてきた‥みたいな?」
てへ、という効果音がつきそうな笑顔だ。
「みたいな?って‥」
ため息が出る。
男性陣は、右から、航太くん、琢磨、そして一番左に、優しそうな男の人が笑顔で座っている。
対してこちらは、航太くんの向かいに私、左にみちる、その左に、同じ学科だった友達、真希の順。
3対3の合コンで、6人中5人が知り合いって‥
「ただの飲み会じゃん‥」
諦めて椅子に座った。
「まぁ盛り上がっていこうぜー」
琢磨のかるーい雰囲気で、合コン‥いや、飲み会はスタートしたのだった。