私がどう返事をしようか迷っていると、

「ねぇ、綾?

私たちに気使わなくていいんだよ?

綾がつらいの我慢してまで、4人でいることないんだから。」


みちるが心配そうに眉をひそめる顔が浮かんだ。


「なんなら二人でお花見しちゃう?
女子会やろっか!」


私のことをこうやって考えてくれる友達がいる。

みちるの優しさが伝わってきて、自然と涙ぐんでしまう。


「みちる‥」


「んー?
あ、それか、合コンする?花見合コン!」

なんか響きがおっさんくさいね~、と笑う。


「・・・ありがと。」


喋ったら、泣いてることがバレそうで、それ以上何も言えなかった。


「あや・・・


やっぱ合コンしよ!任して!すぐメンバー集めるからさ!」


「ううん‥4人でやろう。」


「でも‥」


「大丈夫!毎年恒例だもん。
ね?」


「‥ん‥

綾がいいのなら‥。」


みちるが、再び心配そうな声色にもどる。


「でも合コンはするから!また連絡する!」


いい男集めるから!と張り切るみちるに、笑みがこぼれた。


結局、合コンの一週間後に4人の花見の予定を組んだ。


先に花見をすると、私の気がかわって、合コンに来ないかも、というみちるの考えだ。


「じゃあまた。なんかあったらいつでも電話してきていいからね~!」


「ありがとう」


何度目かわからないお礼を口にして、みちるとの電話を切った。


窓から太陽の暖かな光が差し込み、なんだか心までぽかぽか暖かかった。