違う
本が浮いたんじゃない

私じゃない誰かの手によって持っていかれたんだ

私が驚いていると、その手は本を本棚に納めてくれた


「あ、ありがとうございます」


お礼を言いながら振り返ると、1人の男子生徒が立っていた

踏み台の上にいる私より目線が上にある

この人、デカイ!
そして、怖い!!
茶髪だ!不良だ!


「なにビビってんの?」

「た…食べないで…」

「…はぁ?」


きゃー!
怒らせた?!

どうしよう…
どうしよう!!