家に着いてから、拓実は自分勝手に色々言いだした。

「髪巻いてね!あと服装と化粧甘めね♪」

「はぁ?」

「美沙、強めも甘めも色々持ってんじゃん?」

「何で知ってんの!」

「いや、会った時色んなパターンの服着てんじゃん」

「そうだっけ?でもあたし最近強めのが多いかも」

あたしは髪を巻くのが苦手。

一生懸命髪を巻いてるあたしを見て、
自分であたしのワックスとアイロン勝手に使って髪を盛りだした。

鏡見て、バランス見ながら髪を盛ってる拓実。

髪を巻き終えたあたしは、メイクを始めた。

適当に20分ぐらいでメイクを終えて、
言われたとおり可愛い服着て。

「じゃーーん♪できたっ!」

「・・・。」

ちょ、何か言ってよっ!

いや、思ったよ?

鏡見て、めちゃくちゃ女の子じゃん!って。

でもさ、「じゃーん♪」で出てきたあたしに対して無言はないじゃんっ!

「・・・い」

「・・・へっ?」

間抜けな返事になっちゃったじゃん!

「めちゃくちゃ可愛いいーーーーーっ!!!」

「えっ!?」