それから2ヶ月が経ったある日。
あたしはいつものように学校から
家まで帰る道のりを、爆音で音楽聴きながら歩いてた。
寒かったから、お気に入りの豹柄のマフラー巻いて。
ケータイ開いて、来てたメール読んで。
そしたら、急に電話が鳴った。
ディスプレイに映った知らない番号。
「もしもし?」
「・・・あ!美沙?」
「・・・?」
「あ、分かんねぇーよな!」
「・・・は?」
誰だっつの・・・。
聞き覚えのある声。
「分かんねぇーなら後ろ見てみ!」
「・・・え?」
言われたとおりに後ろを振り返る。
結構離れた所から走ってくる茶髪がいて。
笑顔で手を振ってて。
「美沙~!!」
って言って後ろから抱きついてきた。
「拓実!?」
「美沙♪今日も可愛いな!」
拓実は、母親の友達の沙織さんの息子。
昔から知ってる、幼なじみ。
この人は、無茶苦茶だ。