「あの子何やってもどんくさいんですよぉ。ほんと世話が焼けますよね〜」



悪意が垣間見える笑みを浮かべながら、そんな悪口を俺だけに聞こえるようにコソッと言う。


そんな意地悪キューティーハニーにイラッとした俺は。



「じゃあサクエリちゃんは会長と一緒に滑ってきたら?」



思わずそう言っていた。


二人が『えっ?』と声をハモらせて、キョトンと同じ顔をしながら俺を見る。



「俺より会長の方が教えるの上手いから、絶対もっと上達するよ。

会長、サクエリちゃんは向上心ハンパないっすから。上級者コース行ってビシバシ扱いてやってください!」