ある日、私はひさしぶりに

仕事の休みがとれたので

親友である菜緒こと

渡瀬 菜緒(わたせ なお)の

家にお邪魔していた。



「ひさしぶりだね、麗奈。

 休みとれたんだ。」



「うん。

 浩さんが最近休みがなかった

 私を気にかけてくれてたみたいで

 わざわざ休みを入れてくれたの。」



「はいはい。

 また、浩さんね(苦笑)」



「何よ、その笑みは!」



「いい加減、自覚したらどう?

 麗奈はその浩さんって人が

 好きなんじゃないの?

 ここに来るたびに

 浩さんの話しかしないじゃない。」