「ごめんね。

 麗奈ちゃん。」




「浩さん、謝らないで。

 私は後悔してないよ。

 浩さんに恋したこと。

 浩さんは後悔してるの?」



「ううん。してないよ。

 麗奈ちゃんに出会えて

 麗奈ちゃんを好きになったこと、

 後悔するはずがない。」



「じゃあ、もう謝らないで。

 それにね、もし浩さんが

 婚約を破棄していたら

 私は浩さんをこんなに

 愛せなかったと思うの。

 社長を大切にしている浩さんも

 本当の浩さんだから。

 あと、浩さんから

 大切なお店を奪うわけには

 いかないから。

 私にとっても

 浩さんと出会えた

 大切な場所だから。」