「・・・榛の所に行くんでしょ」




「・・・よくお分かりで」


「だってあたしも行く途中だったし」






そう言うと、鈴は前髪の中から大きい目を覗きながら見上げてきた。





「ね、花買ってこうか」








ふわ、と笑み作って鈴は近くの花屋に入った。

それに付いていき、俺も花屋に入ると色んな香りが鼻を掠めて思わず目を細めた。