「どうしてそんな吸血鬼が、息子を選んだんですか?」


俺は考えを止め、話の内容に耳を傾けた。


「私は一年前から吉鷹遊兎を見ています。彼は覚えていないと思いますが、私たちは、丁度一年前にあっているんです!」


父親は俺に視線を向けた。


この言葉を最後に、柊と名乗る女性は帰っていった。


俺に柊の言葉を繰り返した。


二年二組の柊舞古都。しかし、今思うと二年生にはそんな名前はいないはずだ。