首をかしげると、母親の声がかかった。


「お帰り。ソファーに座って」


そう言うと、反対側に座っている父親も座っていた、


大人しく父親の隣に座り、母親は、一人用のソファーに座った。


それを合図に、父親の口が開いた。


「息子も帰ってきたことだし、そろそろ自己紹介をお願いしてもいいかな」


婚約者となる女性は、頷いた。


俺は真正面から一つだけ疑問が浮かんだ。どうして会うとわかって、お面を付けているのか。