平静を取り戻し、振り返って今までいた屋敷を見渡してみた。

彩夏はそれがあまりにも大きなことに絶句した。

その和風の屋敷は近くからでは一望できないほどの大きさを誇っていた。

でもいい。
どうせ、いつ帰ってくるかなんてわからない。

そんな屋敷に彩夏は可愛らしく舌を出し、手を振った。
「バイバイ」