キーンコーンカーンコーン…








今日も変わらない。






高校に入ってから毎日意味のない
生活のような気がする。




いや、昔からそうだったんだ。







今まで気付かずに過ごしてきただけだった。







きっとこれからも変わることはない。











「ハル~」







俺は春本陸。


16才の高校一年。





俺をハルと呼ぶのはアイツだけ。







「どうした、タキ。」





幼なじみの野田滝吉。




ハイテンションなやつ。










「これ見てちょ!」







一冊の音楽雑誌を差し出してきた。






「なんだよ。」





「いいから20ページ見てみっ。」






言われた通りページを開く。









そこには音神と書かれていて、
長ったらしい説明が書いてあった。






俺は面倒くさがりでこういうのは嫌いだ。







「簡単に言って。」







「しょーがねぇなぁ…」







タキは説明を始めた。