「か、鞄ありがとう!!
 じゃ、じゃあね!! 」


一緒になんて
帰っちゃダメ…


親しくしちゃいけないんだ。


『待っといたったのに
 それはないやろ~ 』


「うっ…と、とにかく
 ありがとう!!じゃっ。」


早歩きして逃げた。


……つもりだった。


「な、なんで…
 ついてくんの?」


『アホか。自意識過剰?
 お前と中学一緒やねん
 から電車かて一緒や。』


カァ───っと
顔が赤くなるのを感じた。


「そ、そういえば
 そうやったね…」


『そういえばって…
 これでも中学3年間
 一緒やったんやで?』


そうやったっけ?


ダメだ。

この人の場合何言っても
ダメなんだ。


よし、反応しないように
しよう……