あ…
そうだった。
私は決めたの。
もう人と親しくしないって。
もう話すことないよね…
よし。
するとまたトントンと
肩を叩かれて振り向くと、
私とは正反対で、
お人形さんみたいに
可愛くて、
派手な感じの子がいた…──
『桜木さん。』
「な、何?」
『私、桃谷栞って
言うんやけど…
良かったらお友達に
なってくれへん? 』
「え…」
驚いた。
私と友達になりたい人
なんて初めてだったから…
こんな子に冷たくする
のは心が痛むけど…
するしかない。
決めたんだから。
この子を好きになって
しまいそうな自分に
気付いたから。