次の日。


今日は今年の仕事納め。


あんなこと言ったけど…明日から休みだし、何もないはず!
今夜から関西私は、いつもより暇なオフィスで、資料部屋の掃除をしたりして過ごしていた。


今日仕事が終わったら、どこかで適当に時間を潰して、夜行バスで帰省する予定。
いつもは掃除なんて、さっぱりやる気が起きないけど、年に数回の長期連休の前なら話は別。

鼻歌混じりに資料の整理と掃除をしていた。


「ご機嫌じゃん?」


そこに、ふいに後ろから声がかかる。

びっくりして振り向くと

「宮本さん」

あれ、資料室に用あるのかな?
仕事納めなのに…。

「何の資料ですか?整理途中だから探しますよ」

なるべく意識しないように、平静を装って笑いかける。


なのに、宮本さんは無言で近付いてきて…。


って、え!仕事中!
ていうかここ資料室…!!


そんなことを思う暇も与えず、口付けされた。

「…っ!!っ…!」

顔が火をつけたみたいに熱い。

言葉も出ない。


そんな私を間近で見下ろして、宮本さんは意地悪く笑う。

「…されたかったんだろ?続きは今夜、な」


そう言葉を落として、そのまま資料室を出ていった。


…こ、今夜…?!

絶対ないと思ってたのに!

ていうか、正直冗談かとも思ってたのに。


びっくりして、私はそのままへたりこんだ。