そうして、私は彼に抱かれた。



行為が終わったあと…

まだ時間もあるのに、一服してすぐに着替え始める宮本さん。
「俺冷たいねん」

なぜに関西弁…?
とは思いつつ、微笑んで答える。

「…知ってます」



そして、私も着替えはじめた。


「お前このあとどうすんの。帰省するとか言ってなかった?」

「ん、新宿から夜行バスで行くから…適当に時間潰します」


ホテルから出るときは、見られないようにバラバラで。


少し遠くから振り返って、手を振った。



最初で最後のはずだった、これが私たちのはじまり。