「岩崎君の家はどの辺なんですか?」


「あー...俺んちは、赤塚の家と逆方向だな。さっき3人が帰ってった方向だから」


せ、正反対じゃないですか!


私、岩崎君にものすごく悪いことしているような気分です。


「ごめんなさい、岩崎君。私なんかのために......」


「いや、そんなの気にしないでよ。言い出したのは俺なんだから。...だから、悪いとか思わないで」


フッと微笑んだ岩崎君の顔に、胸がキュッと締め付けられるような感覚になった。