見上げる彼の顔は、すごく晴れやかで笑みが浮かべられていた。 その姿を見て、私も空を見上げた。 一面に、オレンジ色の世界が広がる。 ぼーっと見上げていると、自分が空に包まれているような感覚になった。 「......きれい...」 息のようにするりと口から自然と漏れ出した言葉。 「...だろ?」 そうやって、ニコッと笑う彼の姿も ―――...夕焼け空に負けないくらい、きれいだと思った。