私たちのクラスは由紀ちゃんの話が噂とし、だんだん広がって行った。
この話題は途切れる事はなかった。

「明香~!由紀ちゃんとは付きあってなんかないよ?信じてっ!」

頭を下げて謝っている、圭吾。

「でも・・・」

「あのね、この前、春登と一緒に帰ろうとしたら、由紀・・・だっけ。女の子と居たんだよ。そんで『帰ろうぜ』って言ったら、『由紀もぉ~』って上目づかいで。しょうがなく
一緒に帰ってたら、春登が分かれ道で別れて、由紀・・・と帰る事になって。そこの場面をクラスの女の子が見たんだ。」

「・・・」

「だから、『春登君と付きあってる』とか『圭吾君と付き合ってる』ってみんな言ってる事がちがうんだ。俺途中トイレ行ってて由紀ちゃんと春登が居たとこも見られてたみたいで!」

確かに、クラスの子が言う事は2つにわかれていた。