その、2人の視線に気づいた、圭ちゃんはこちらを見るとニコッと微笑んだ。
その動作に気付いたのか、明香は微笑み返しした。

「今度、ちゃんと紹介してねっ☆」

笑顔でにやにやしながら、言うものだから私もにやにや。

『恋』してるなぁ・・・。





私は、何気に教室のドアを見ていた。
それは、春登がまだ、いないから。
早く来ないかな。私は心の中でずっと、早く来る事を願っていた。

「来たっ」

だるそうに目を半開きにした春登が私の隣の席に座った。

「はよ」

「おはよ」

夏休み明けで少し黒くなった肌がカッコよさを引き立てていた。
春登を匂うと、太陽の香りがしそうなくらい爽やか。

「なに?」

ジッーと見ているとそれに気づいた春登が私に嫌な顔をして
聞いてくる。

「な、なにも!」

「ふぅ~ん」

「俺が来るの待ってたくせに・・・」

!?ふぃっ?

「そ、そんな訳あるかぁっ!」

「素直になれよ・・・悠里ちゃん?」

私の目をまじまじと見てくる春登。
私は耐えられず、床に目をそらした。