悪い夢を見ているのかとも思った。
けれど、一晩明けて、目覚めても携帯はなく、代わりに壁にかかった時計を見て真っ青になる。
「わあああん!今日携帯アラームなかったんだああああ」
悲鳴を上げながら、手早く着替えを済ませ、上着と鞄を引っ掴んでことりは家を飛び出した。
結局、いつも出社する時間よりは遅いけれど、遅刻にはならなかったことりは、業務開始のベルが鳴る前に、簡単に化粧を済ませた。
「ううっ、昨日乾かさないで寝たから髪爆発しちゃってる~」
鏡に映ったボサボサ髪の自分に、がっくり肩を下ろしながら、いつも持ち歩いているキラキラのビジューがついたくちばしクリップで爆発した髪をねじって纏めた。
「他は昼休憩でいいや!急がなくっちゃ」
広げていた化粧道具をポーチに放りこんで足早にことりは自席へと向かった。
朝から冴えない始まりだったからか、今日は冴えないことが続く。
確かに手に持ってきたと思ったのに書類をデスクに忘れたままだったり、
コーヒーを入れようとしたらフィルターだけで粉をセットするのを忘れてお湯だったり、業務に使う端末を起動させたと思ったら、なぜかシャットダウンしていたり、
どれも普段のことりではしないミスばかりだ。
けれど、一晩明けて、目覚めても携帯はなく、代わりに壁にかかった時計を見て真っ青になる。
「わあああん!今日携帯アラームなかったんだああああ」
悲鳴を上げながら、手早く着替えを済ませ、上着と鞄を引っ掴んでことりは家を飛び出した。
結局、いつも出社する時間よりは遅いけれど、遅刻にはならなかったことりは、業務開始のベルが鳴る前に、簡単に化粧を済ませた。
「ううっ、昨日乾かさないで寝たから髪爆発しちゃってる~」
鏡に映ったボサボサ髪の自分に、がっくり肩を下ろしながら、いつも持ち歩いているキラキラのビジューがついたくちばしクリップで爆発した髪をねじって纏めた。
「他は昼休憩でいいや!急がなくっちゃ」
広げていた化粧道具をポーチに放りこんで足早にことりは自席へと向かった。
朝から冴えない始まりだったからか、今日は冴えないことが続く。
確かに手に持ってきたと思ったのに書類をデスクに忘れたままだったり、
コーヒーを入れようとしたらフィルターだけで粉をセットするのを忘れてお湯だったり、業務に使う端末を起動させたと思ったら、なぜかシャットダウンしていたり、
どれも普段のことりではしないミスばかりだ。