「あの、えっと・・・」
「・・・まぁまぁだな」
男の人は、顎に手をあてて言った。
そして私を見てニヤリと笑った。
ホントに・・・
今日だけで、何回ニヤって笑われたか・・・

男の人はしゃがみこんで私の顔を覗き込んだ。

「あんたの方が上手そうだな」

そして私の横に手を置いて、顔を近づけてきた。
「ちょっ・・・」
綺麗な顔が近づいてきて、私の心臓は爆発寸前だ。
「やめっ」
「いいだろ。減るもんじゃねーし」
そういって私の頬に触れた瞬間・・・

「ごら~~~!!!流海~~!!」
勢い良く屋上のドアを蹴り飛ばして入ってきたのは、南君だった。

な、なんか怒ってる!?

「お前~~!俺等のプリンセスになにしてんだ!!!!!」
「あ?キスしようとしただけだぜ?」
「なんだと~~!?」
「つか、お前だってしようとしてたんだろ?」
「へん!俺はちゃ~んと理緒に許可貰ったからしようとしたんだ!!」
「ちょ、そんなこと言ってな・・・」
変な言い合いの中、話の中に入ったものの、2人の討論は長々と続いた。
挙句の果てには、
流海って呼ばれた人は、
「じゃあ頼めばいいんだな?」
って言って、「キスさせろ」なんて言ってくるし!!