南君の頭に、大きな拳骨が落ちた。

その拳の持ち主は・・・

「早いもの勝ちとは言ったが、ここでそんなことをやっていいとは言ってないぞ?修夜」

鬼崎先生だった。
南君は、涙目になりながら頭を抑えていた。
「南君、大丈夫?」
「^^」
南君に問いかけると、ぐいっと腰を引っ張られ、南君に抱きしめられる体制になってしまった。
「!!!?」
「へへ。理緒、いい匂いするな♪」
南君は私の首筋で、鼻をくんくんと動かしている。
くすぐったいっ。
「ふっ」
「ひゃあ!?」
いきなり耳に息を吹きかけられ、思わず声をあげてしまった。
「も、やめてよ!!///」
急いで体を離すと、南君は「ごめんごめん」と反省の欠片もないように謝った。


・・・・・・―

今は昼食。

私は1人で屋上で持ってきたお弁当を開いた。
今日は、おばあちゃんが作ってくれたお弁当だ。
私の大好きなものがいっぱい入ってる。
私は空を見ながらお弁当を口へと運んだ。