そして、ある人のところに連れて行った。

「あっ」
「・・・」

その人は、私を職員室に連れていってくれた【木賀 湊】君だった。

「あの、さっきはありがとうございました・・・」
「え?湊と知り合いなの?」
事情を知らない南君は不思議そうに問いかけてきた。
私は、職員室に案内をしてくれた。
と話すと南君はもの珍しそうな目で、木賀君を見た。

「何」
木賀君は、パタンと読んでいた本を閉じて修夜君を見た。
「うーん」
南君は少し考え込んでから言った。
「お前、女嫌いなのに案内してやったんだな。」