小学校の友達には、「桐はたぶんもともと、そういうタイプなんだよ。だから不用意に人を傷つけないように気をつけるんだよ?」……そんな助言をもらった。
私が識輝ちゃんを目指した理由の、欠片はそこにある。
勿論大分は晃くんに好かれたい――見てほしいっていう、俗な思いからだったけど、識輝ちゃんは人を傷つけない言葉がうまい人だったから。
だから憧れた。
そうなりたいと思った。
……そうしたら今の自分になったんだけど。
どこ間違ったかな……。
「じゃあ、お前はどうしてなんだ?」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…