それにしても、羽島さんはどうして私なんかを誘ったんだろう。特別可愛い、ってか可愛くないのに。普通ナンパするなら可愛い子にするよね?
私がいろいろと考え事をしているうちに目的地に着いたらしく、羽島さんが歩くのをやめた。
『着いたんですか?ってか、ここはどこですか?』
〈あぁ、ラブホ。〉
『は??意味が分かりません。やりたいなら他の人をナンパしてください。さようなら。』
私は腹がたってそのまま家に帰った。
まったく、なにがラブホよ!冗談じゃない。初めてをなんで初対面の人とやらなきゃいけないのよ!あぁー、ムカツク!!
あまりにも私は苛立っていたので、夕飯を食べずにお風呂に入ってベッドに行った。
「あぁー、明日から華やかな高校生活が始まるっていうのに!!最悪な前日だった!もう、今日のことは夢ということにしよう。そう、これは夢、悪夢よ。瑠美、この悪夢を早く忘れるのよ。」
そう自分に言い聞かせながら私は深い眠りについた。