「で?相談とは?」
席に着いたとたん、燐ちゃんが話題を持ち出してきた。
「あ、うん・・・」
「どうしたの?」
「いえ」
どう話せばいいのだろう・・・。
一部始終、話せばいいのかな・・・。
それとも、要点だけまとめて話せばいいのかな?
「燕を先に帰したってことは、男性には話せないことかな?」
「はい。そうです」
すごい・・・。さすが千先輩。
「男性に話せないってことは、恋について?」
うっ・・・。
「・・・はい」
「鯉?」
千先輩がため息をついた。
「はぁ・・・、燐。魚の鯉じゃないからね?」
「えっ!?違うのっ!?」
「燐ちゃん・・・」
ごめんね、燐ちゃん。
さすがの私も、フォローできません。
というか、あきれちゃうか・・・な?
「じゃぁ・・・濃い?」
「濃さの濃いじゃないからね?それと、故意のほうでもないから」
「むー・・・」
千先輩に先に言われたらしく、燐ちゃんはシェイクをストローでズズーと音を立てた。
「燐、汚い」
「だって、それ以外の『こい』が見つからないんだもん」
「恋よ恋。恋愛の恋」
「恋愛の・・・?」
「そう」
「ふーん・・・。あ、話がめちゃくちゃズレた」
「確かに、ね。ひなたちゃん、どういうことかな?」
「あ、はい」
私は、燐ちゃんと千先輩に、一部始終話した。