「おい、リン。どうしたんだ?」 そう言って巧は私の顔を覗きこんだ。 「……あっ」 その瞬間、全身の力がふっと抜ける感覚が私を襲った。 なに、これ……。 立っていられなくなり、膝がカクンと折れ、そのまま意識が遠くなるのを感じた。 「リンっ!」