「樹、なんで圭をビン……ふぎゃ!?」 樹がさっき圭を叩いたであろう右手で私の口を塞いだ。 「そんなん聞くまでもないやろ? リンちゃんおバカやなぁ……。俺は困っとるリンちゃんを圭から助けてあげたんよ」 私の口を抑えたまま、小さい子供に何かを教えるように言う。